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文字が読めるようになると本にも興味を持ち始めますが、物語だけを勧めていては子どもにとってつまらないものに。その興味を継続させるのが本好きになるポイントです。
低学年では楽しめる本も、高学年では中学受験に向けて読んでおきたい本を紹介します。
小学1年生
折り紙は子どもたちの好きなアイテムですよね。読むだけでなく、折り紙は手先のトレーニングにもなり、空間認知力も高まるなどのメリットも大きいですが、いざ購入しようと思うと沢山ありすぎて選べないHow to本でもあります。
「5回おったらできあがり はじめてのおりがみ」
折り紙の基本が学べて、工程も少ないです。
説明はひらがなで書かれており、慣れていればひとりでも作ることができます。
「決定版やさしいおりがみ」
定番のものからちょっと難しいものまで、バラエティに富み男女差なく楽しめるおりがみ本です。
写真とひらがな表記でとても分かりやすく、口コミ評価も高いです。
いずれも折り紙に興味を持ち始めたお子さん向けなので、折り紙好きなお子さんには物足りないかもしれません。
本なので「文字を読み、図や写真をみて、ひとりでできる」が理想ですよね。折り方のレベルを上げるよりも、まずはひとりでできた達成感を味わってほしいということで選びました。
もう少し難易度をあげたい
「おしゃれで☆かわいい 女の子のおりがみ」
折り紙というよりもペーパークラフトよりな作品も多く、女の子の好きなものがいっぱいで6年生まで使えます。
小学校の行事等で折り紙の景品づくりをする際にも役立ちそうです。
「男の子の遊べる おりがみ153」
HP`動画を見ながら折れる おりがみくらぶ‘主宰の新宮さんの本です。
魅力的な作品ばかりですが、1年生では習っていない漢字と折る工程も多いので、親子で楽しみながら作るといいですね。
アーノルド・ロベール「ふたりはともだち」
国語の教科書にも掲載されており、がまくんとかえるくんのやりとりは面白くて心温まるエピソードばかり。
すでに読み聞かせなどで知っているお子さんも多いと思います。
5つのストーリはいずれも短編なので、文字が読めるようになってから「自分で文字を読む」スタイルへ移行する際におすすめの本でもあります。
同作者さんには、がまくんとかえるくんシリーズのほかにもフクロウやブタくん、キリギリスといった動物や昆虫を主人公とした本もあり、いずれも子どもの心に寄り添うような共感できる作品です。
図鑑
写真やイラストに魅了される図鑑は、本棚には必ず置いておきたい本ですね。
出版社によって特徴がありますが、使い分けもおすすめです。
学研「図鑑LIVE」
一部を除き、ネイチャー・ドキュメンタリー制作において世界最高峰であるBBC earthのDVDがついています。躍動感のある映像が美しく、より興味を喚起し、ふたたび図鑑を開くことにも期待がもてます。
スマホ映像やARの楽しめるページもあります。
小学館「図鑑NEO」
ドラえもんと一緒に学べるDVDがついていますので、楽しい気分で学びたいお子さんにおすすめです。
虫ならば、カブトムシクワガタムシ、飼育と観察、昆虫、昆虫2、イモムシとケムシ、といったように種類が豊富で、「きのこ」や「科学の実験」のように、他社とは異なる分野の扱いもあります。
特に科学の実験は夏休みの自由研究にも参考になります。
講談社「動く図鑑 move」
NHK映像のDVDなので構成なども馴染みやすいです。
例えば「人体のふしぎ」では、メリハリのある色調とリアリティのあるイラストが見やすいので、説明も分かりやすくなります。また、DVDと併用する事で理解力も高まり、呼吸や血液循環などを学ぶ高学年、中学内容の予習にもなります。
このほか、添付QRコードを読み込み、あいことばを入力すると動画やクイズをすることができ、Webサイトも充実していて外出先でも楽しめます。
小学2年生
折り紙はおおよそのピークを迎え、より難易度の高いものを作りたくなります。
「かならずつくれる ユニット折り紙」
多面体の折り紙は組み合わせるのが難しいですが、パズルのような達成感があじわえます。
「おりがみで学ぶ図形パズル」
つまづきやすい図形も折り紙で実践してみることで理解も深まります。
例えば、□→□
折り紙を折って、1/2の面積になる正方形をつくろう。(難易度4のうち2レベルの問題)
といったような、分かりにくいものをイメージ化させることで算数を楽しく学ぶことができます。
「よみとく10分シリーズ」
10分で読める「お話」「伝記」「名作」「物語」
なぜ?どうして?「科学のお話」「身近なぎもん」
各学年で習う漢字を使用し、ふりがなもついているので音読しやすく、内容も簡潔なので集中力の持続につながります。
特に、学研より発行されている10分シリーズ等の増補改訂版がおすすめです。
巻末にはアクティブラーニングにもなるよう、クイズや試料の紹介、読書ノートの提案も掲載されているので活用しやすいです。
「ざんねんないきもの事典」シリーズ
昆虫、魚、動物といった生き物を、ちょっと違った視線からみることで面白おかしい実体が分かり、生態の理解が深まります。
さくさくと読めて、学校でも雑学ネタとして使える内容が沢山詰まっています。
小学3年生
本好きな子とあまり読まない子と分かれてくる頃なので、本に親しみを持ってもらいたい、本を読む習慣をつけたい、気に入れば長編にもなる本を選んでみました。
「小学8年生」
付録が一番の魅力でもありますが、ドラえもんやチコちゃん漫画もあり、コナン謎解き事件ファイルといった推理、しっかりとした文章で描く歴史や偉人伝など、バラエティに富んだ学習雑誌です。
「エルマ―のぼうけん」シリーズ
3年生と同じ年齢の男の子がリュウの子を助けに行く冒険のお話です。
リュックにはチューイングガムや輪ゴム、歯磨きセットなどを詰めていきますが、それは猛獣のいるどうぶつ島で役立つ道具でした。
挿絵を除けば1つのタイトルで10ページ程度なので、本を読む習慣づけにもよいです。
「講談社 青い鳥文庫 ムーミンシリーズ」
大自然のなかにあるムーミン谷には個性豊かななかまたちが住んでいて、ムーミンのお屋敷にも様々なお客様がやってきます。いたずらや恐れキャラ、口うるさいご婦人も、みんな愛すべき存在だと教えてくれます。個々に向き合い、深く胸打つ名言は大人になっても魅了する物語です。
文庫本ですが、大きい文字とふりがながつき、所々に挿絵もあるので長編を読むきっかけとしておすすめです。
小学4年生
月と星について学ぶ学年なので、夜空を舞台にした物語はいかがでしょうか。
「星の王子さま」サン・テグジュペリ
「銀河鉄道の夜」宮沢賢治
子どもが主人公なので親近感がわきやすく、登場するキャラクターとともに展開されていくので読みやすいです。
読み返すほどに深い内容であることを知り、生きていくなかで何かを見失いそうな時、読み返したくなるような癒しの効果も感じられる本です。
両作家さんには、ほかにも素晴らしい作品、ミュージアムや童話村などの関連施設、アニメーションや映画などの作品もあるので、世界観を体感できるのも魅力です。
「ふしぎ駄菓子屋銭天童」
銭天堂は駄菓子を含む商品は、正しく使用すればお客の願いが叶えられるという商品を扱っています。
ただし、女主人紅子の話や説明書を読まないと恐ろしい効果や副作用をおこす商品もあり、手にした人の取扱いによって変わる結末もまた面白いのです。
小学5年
好奇心から探求心も芽生え、集中力も増していますので好みのジャンルがあれば深堀したもの、ストーリーが好きなら長編を選ぶと良いでしょう。
「子供の科学」
実験や工作、宇宙、プログラミングに興味があるならきっと気に入る雑誌です。
ノーベル賞や話題の科学についても特集が組まれたりするので、中学受験生にもおすすめです。
「5分後に意外な結末」シリーズ
恋、ミステリー、涙などの短編集で、朝の読書やすき間時間に読むのにぴったり。類似本として「悩み部」、河出書房新社の「5分シリーズ」もあります。
「都会のトム&ソーヤ」
平凡だけどサバイバル能力のある中2男子生徒と巨大企業の御曹司で頭脳明晰な同級生の2人が、究極のゲームを目指して都会を舞台に冒険を繰り広げる推理小説です。
「保健室経由、かねやま本館。」
友人関係に悩んだり、本当の自分との差を感じたりして、教室に入るのが嫌になってくる。そんな思春期にみられる心の疲れを、第2保健室の地下にある温泉と人との交流が癒してくれます。
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小学6年
活字ストレスを感じる人、本好きの人、好みのジャンルもはっきりしてきます。また、中学受験対策として推奨されることもあるので、よく出題される作家さん、読んでおきたい本も選んでみました。
「Newton」
主に中学生からの科学雑誌ですが、小学高学年生にはお手頃価格の増刊号がおすすめです。月刊誌をはじめ、各号でウィルス、人体、宇宙、気象、心理などの特集を組んでいますので、学習内容の深堀りになり、しっかり読みたいお子さん向けです。
「名探偵ホームズ」
本を読むのが好きじゃない方に、ミステリーはいかがでしょうか。
講談社の青い鳥文庫から出版されているシャーロックホームズですと読みやすく、ストーリー展開に引き込まれて読み進めずにはいられない、そして解決した時の爽快感が次へと繋がりやすい本です。
「齋藤孝のイッキによめる!名作選 中学生」
朝の読書時間で文学に親しむのに適した短編集です。夏目漱石、芥川龍之介といった古典から重松清、村上春樹などの現代文学までこの1冊であじわうことができます。
「14歳日和」
友達、恋愛、夢、学習、それぞれの悩みのなかで本当の自分をみつけていく主人公たちをオムニバス形式で描いています。
友達との距離感や心の描写がリアルで、共感できるものがきっとあるはずです。
「君たちは今が世界」
6年3組に起きた事件を機に、学級崩壊寸前のクラスの姿が浮き彫りにされていきます。
クラスメイトの様々な視点からは、友人関係が何より大事だったり、疎外されないように振舞っている姿、そして主人公たちの家庭環境までもがみえてきます。
この状況下で自分だったらどうするか?を考えさせられる本で、入試にも出題されています。
「小学5年生」
小学5年生の男子が、それぞれの状況下で心の成長を遂げる17話の短編集です。
身近にいそうな人物像なので想像しやすいストーリーですが、その時に発せられた言葉や表現の空気を読む、比喩表現の意味などを意識して読むことでより一層、心で感じ取ることができます。
重松さんの作品は入試で出題されることが多い為、受験対策としてすすめられますが、悩みや辛さを抱え始める思春期のみなさんにも読んでほしいです。
「クラスメイツ」前編・後編
重松さんと同様、受験に頻出される作家さんです。
この著書は、中学1年生24人のクラスメイトがそれぞれ主役となる短編集です。学校生活と複雑な心情の思春期を、時にユーモアを交えて描かれているので軽い気持ちで読めます。
「自分らしさって何だろう? 自分と向き合う心理学」
自分自身が気になるし、他人の目も気になる。
自分らしさって何だろう。
自分は何をしたいのか分からない。
自分探しを始める思春期からの心の揺れや自分らしさを見つけるヒントが書かれています。
中高校生向けですが読みやすく、中学受験の説明文・論文にて出題されています。
「雑草はなぜそこに生えているのか」
道端やあぜ道のようなところに何故雑草が生えているのか。生存戦略ゆえの`そこ‘になるわけですが、雑草を知れば自分らしく生きるヒントも見えてきます。
こちらも中高生向けですが、雑学的に楽しめますし、自分へと落とし込む理解力は中学受験対策にもなります。
こうしてみると、受験対策として選ばれている本は、人との関わり合いの中で生じる心の葛藤、自分探しや友達関係に悩む`いま‘をテーマにしたものが多いように思いますが、受験に限らずみなさん突き当たる壁だと思います。
親や先生に相談できるようなものではない悩みを主人公たちはどのようにして乗り越えたのか、そっと寄り添うような応援メッセージをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。