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双子でも中学受験を経験させてみたいと思ったときに塾や費用、ふたりの様子などが気になりますよね。また、双生児枠のある受検といえば東京大学教育学部附属中等教育学校です。我が家の場合や双子の中学受験についてまとめてみました。
いつから通う?
偏差値の高い志望校を目指すなどで早い方ですと小学1年生で入塾しますが、一般的には4年生からが多く、遅くても5年生には入塾した方がよいでしょう。
といいますのも、4年生のうちに学校見学をして志望校をおおよそ決めて、5年生で受験校を自身の偏差値に合わせて数校に絞る流れになるからです。
また、4年生から入塾しますと、学習スタイルの確立や習慣化されてきてスムーズですが、長期戦に向かないお子さんの場合には本格的になる5年生からの入塾の方がよいかもしれません。
6年生になりますと、後期(夏休み後位)からは完全に志望校対策となりますので難しいと思われますが、通信教育などで学習されてきた場合には、塾に相談されてもいいですね。
塾選び
一般的に目指す中学校レベルに合わせて塾を選びますが、学習形態や個々の性格にあった雰囲気であるか否かによっても異なってくると思います。例えば、少人数制、自主室の有無などです。
集団指導
人数が多いのでライバル意識を喚起し、学習意欲も高まるため、自主性も期待できます。
ただ、積極性がないと解らないところがあっても質問できずにその単元を終えてしまう、成績が上がらないことで意欲も消失していくお子さんもいます。
また、賑やかなクラスですと授業が滞るかあるいは説明だけで終えてしまうことが多いので、授業でおおよその理解を深めたいタイプには向きません。楽しく学習したいお子さんには良いでしょう。
少人数制
メリットは、控えめなお子さんでも質問しやすく(せざるを得ない)、先生も個々に指導できることはもちろんですが、ほかの子の様子が分かりやすいため、モチベーションにも良い刺激を与えてくれます。
例えば、誰が一番成績が良かったか、どれくらいの点数をとっているのか、どのような学習の仕方をしていているのか…。何となくですが、宿題の様子や先生、周りの様子を見て感じるものがあるようです。
個別
メリットは、的確に指導をしてもらえることに尽きます。やるべきことが明確なので、親としても安心できますね。
デメリットとしては、先生の能力や経験値に左右される、金額が高いこと、まわりの様子がみれないので刺激が少ないことです。フォローとしては、大きな会場で行われる模試を受けるとよいでしょう。
予備校
東大附属受検といえば、О予備校の名が上がると思います。
土日祝および長期休みに行われる特別講習は、平日通いをされていない方でも選択受講できるので、自由にスケジュールを組むことができます。
併願校対策も兼ねて平日は他塾に通い、都合に合わせて特講を受ける方もいますし、実技や数回行われるSOKKURIテストだけを受ける方もいらっしゃいます。
雰囲気としては個性的な先生ばかりで楽しく学習できるようです。宿題も他塾に比べ少ないのではないかと思います。
また、自主室はありませんが、受験(受検)目前になりますと教室を開放し、先生もいらっしゃいますので質問もできます。
いずれの塾も無料体験などを行っていますので、同じ塾に数回×いくつかの塾に通わせてみるとよいでしょう。
塾費用
4年、5年、6年と学年が上がるにつれて授業日数が増えることもあり、費用も高くなってきます。
目安として、
大手塾 入塾費・月謝・教材・テストおよび模試・春夏冬講習を含めると1人あたり
4年生45万
5年生65万
6年生100~120万
3年間で210~230万かかります。
О予備校の場合、6年生平日以外の特講のみで2人120万くらいです。
6年生では外部模試のほか、塾資料にはないオプションも増えます。必須ではないものの、親子ともに不安と焦りが生じるため、受験が迫ってくるほどに予想外の出費が重なります。
1人でも負担が重いのに双子はどうなる!?
授業料などの「きょうだい割」をしている塾もあります。
割引率や適用されるものが塾により異なりますが、少しでも負担が軽くなると助かりますよね。
さらに出費を抑えたい
4年生でしたら
・春期・夏期・冬期といった講習のみを受ける
・受講科目を減らし、ほか科目はテキストを家庭学習用として購入する
・通信教育にする
といったことも可能かと思います。
中高一貫校に進学したら…
私立では年間100万ぐらいかかりますので、中学にあたる3年間で2人600万円となります。
東大附属ですと中学にあたる前期の学年費が年間20~22万かかるので3年間で2人124万円。
寄附金のお願いもありますが、私立に比べて負担が軽いですね。
きょうだい割引のようなものはないのか調べてみましたが、殆どの学校でありませんでした。
ただ、経済的援助を要する場合に減免や奨学金を受けることができる学校が多くあるので、該当するか否か問い合わせをしてみてもいいですね。※高等学校等就学支援金制度や自治体によって私立高校の授業料に対する助成金があります。
東大附属
唯一、受検に双子枠のある国立校です。
東大優先入学制度はありませんが、アクティブ・ラーニングの先駆けといってもいいような学習形態や卒業論文ならぬ卒業研究があります。テレビで取り上げられることもあるためか、双生児枠も倍率は高めです。
・「受験」ではなく「受検」
試験を受けて学力などを総合的に判断する受験ではなく、一定の基準に達しているかどうか検査をする受検です。
・入検傾向がつかみにくい
どのような人を求めているのかは、過去問を数回解くと何となくわかってきますが、推薦と一般では検査内容も異なっており、かつ、入検傾向は毎年変わるので塾としても対策が打ちにくいようです。
・選抜内容
推薦(12月)
適性検査
作文を含むので、普段から自分の考えをまとめるよう、例えば、新聞の時事問題を読んで感想だけでなく解決策なども提案できるようにしておくとよいでしょう。
面接
小グループになり、1つのテーマについてディスカッションします。
普段の生活の中で、クラス(友達間)で問題になっていることやニュースなど、身近なものの問題を親子で話し合うことはしておきたいですね。レゴのシリアスプレイのようなものをされてもよいと思います。
一般(2月)
適性検査Ⅰ,Ⅱ
教科書範囲を超えないものの、知識を引き出し、活用する力を要する問題が多いです。
基礎学力はもちろんですが、資料分析もできるようにしておきましょう。社会科はニュースなどでキーワードを拾い、連想ゲームをするとよいと思います。
例えば、
レタスといえば
高原野菜→長野県→善光寺→信州→信濃川・・・
令和といえば
万葉集→大伴旅人→福岡県太宰府市→山上憶良→貧窮問答歌→奈良時代・・・
実技
折り紙や紐の編み方、空間認識など、ある程度は遊びの中で培われるものですが、入検では難易度の高い問題も出題されます。
山折り谷折りといった基礎だけでなく、立方体などもできるようになるといいですね。
双生児枠
一般受検のみです。
一発勝負になりますが、お子さんの強い希望があれば個々の受検として検討し、推薦と一般児枠とで2回チャンスをつくるということも可能です。ただし、推薦合格した場合に辞退はできないので、こうした面をお子さんと話し合って申し込まれるとよいでしょう。
双子の学力差
O予備校の某テストでは双子の学力の差が数値化されており、差の少ない方が良いようです。
東大附属のHPにも、双生児を通して遺伝と環境について調査をすすめ、一般教育に役立てよう…と記載されていますので、学習はお互いに確認しあう・教えあうができると学力の差も少なくなってくるのではないでしょうか。
さて、口コミサイトをみますと、必ずしも高得点で合格できるということではないようです。
東大附属の教育目標や学習活動をみますと「協働」「卒業研究」などがあります。
自主性、主体性、コミュニケーション能力といった現代で求められているものもベースとしてありますので、学力だけといった偏重型よりもバランスよく培っておきたいですね。
我が家の場合
理想としては
お互いに問題を作って確認しあう
解らないところを教えあう
ライバル意識が芽生える
こうなってくれると相乗効果で合格率もアップします(塾談)
ですが、
思春期でもあり、
親がさりげなく伝えたところで思うようにはならないこともしかり。
我が家の一卵女子
講義内で理解でき、良くも悪くも明確なため対策が取りやすい。ただ、しばらくすると忘れるタイプ。
もうひとりの方は、理解できるまでに時間がかかるが、理解できると忘れず、応用問題も解けるタイプ。
性格や成績も異なり、はらはらさせらることもありましたが、最終的には大差ない成績となり同じ学校へ進学できました。
家庭での取り組みとフォロー
塾通いしますと塾の学習や宿題が大変になってきますので、家庭学習面での取り組みは主に新聞と読本、学校の宿題である自学ノートを充実させるようにしました。幸い、自学内容は自由でしたので、違った視点で取り組むことが出来ました。
・小学生向けの新聞を購読し、気になった記事をノートにまとめ、感想や意見も書く。
・行きたい場所について、地図や旅行雑誌、ネットを使って調べ、費用もまとめてもらい家族旅行する。その結果、どうだったかなど感想も書く。
・時には環境や身近なところをテーマに解決策をレゴや絵描きを通して意見を出し合う。
・時間が取れない時には、天才脳ドリルを数枚。
おおよそ上記内容です。
また、土曜日は週内にやりきれなかった課題だけ取り組み、日曜日は学習しない。というふうにオンとオフの切り替えをしました。
フォロー面では、模試などを通して苦手と思われる分野に付箋をはる程度で、どちらかというと塾のためのお弁当作りや送迎、生活リズムや健康面(食事、R-1ドリンク、室内はユーカリを使ったアロマディフューザーなど)、机周りの整理、リラックスできるような話題やお出かけで親子共々ストレスをなるべく発散できるようにしていました。
6年後半となると偏差値と志望校のにらめっこで親の方がストレスを感じるようになると聞いていましたが、まさにそうでした。ずっと子どもの方に集中するよりは、映画やショッピングなどで自分の時間を過ごすというのも必要ですね。
こんなこともありました。
模試を受けに電車で行ってもらった際、喧嘩をしたらしく、ひとり帰ってこなくてお迎えに行ったことがあります。
喧嘩を予想しておらずスマホは1人にしか渡していませんでした。
残った子にスマホを預けてきたとはいうものの、つながらず、駅に問合せをして本人を改札口で待たせてもらい無事戻ることができたのですが、考えさせられました。
受験させるか否か
双子の中学受験となりますと、異なる結果や別々の入学という可能性もあり、保護者としては不安な点でもあります。
ですが、受験をするかどうかも含め、本人たちの意思を尊重しましょう。
たとえ別々になったとしても、保護者がいつまでも咎めたり、比較したりしなければ、次第に落ち着いてきます。
そうしたなかで、本人同士で離れたい気持ちも出てくることでしょうし、一方で逆境からの立ち上がりを見せるのではないかと思います。すべては糧になりますから、結果だけにとらわれずサポートしていきたいですね。