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3月から見かけ始める山菜は独特の風味が春の訪れを感じさせてくれますね。よく見るとキャンプ場付近でも自生していますが、収穫する際に判別するのが難しいものもあり、また、私有地や栽培の可能性もありますので気をつけましょう。
直売所や道の駅を利用しよう
スーパーでも購入する事が出来ますが、より新鮮で風味が強く自生に近い山菜は直売所や道の駅で購入できます。
さらに、その地で収穫できる山菜が何か、食用の山菜がどういうものなのかを知ることも出来ますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
山菜は種類も多いですが、購入しやすくかつキャンプでも調理しやすいものを紹介します。
ふきのとう
風味
苦みは山菜の中で強い方ですが、鼻に抜ける爽やかな苦みと香り高さがクセになります。ビールや日本酒にも合う大人の味です。
収穫できる時期と場所
早ければ2月、雪解けの頃から5月の間に収穫でます。
田んぼのあぜ道や林道などの日陰かつ水分の多い場所にあり、鮮やかな黄緑色なので見つけやすいです。
収穫する際には、根元を残して採りましょう。
また、食した後にアレルギー反応が起こる方もいらっしゃるようです。キク科のアレルギーをお持ちの方や心配な方は注意してください。
おすすめ料理
ふきのとうがほう(葉)に包まれてつぼみのようになっているものや葉が開いているものは「天ぷら」がおすすめです。
ほうが開き、花が咲いているものは「ふきのとう味噌」にするとよいです。
「天ぷら」
1.天ぷら粉はやや緩めに作ります。
2.水洗いしながら黒ずんだ外皮と根元を取り除き、水切りします。
3.葉が開いているものは、つぼみを下にして油に入れ両面揚げます。
塩をつけて食べると風味が際立ちます。
「ふきのとう味噌」
1.水洗いし、汚れている葉と根本を取り除きます。
2.ボウルに水を張っておき、細かく刻んだふきのとうを入れてあく抜きをします。
3.水が茶色く汚れたら再度きれいな水につけて3分ぐらいで、水切りをします。
※水洗いしたふきのとうを刻む前に茹でると、香りは落ちますが苦みが抑えられ食べやすくなります。なお、茹でたものを使用する際には、3は省略してください。
4.鍋またはフライパンに油を敷き、あく抜きしたふきのとうを入れ、炒めます。
5.しんなりしたら砂糖、みりん、味噌を加えて更に炒めます。
6.水分がとび、味噌がぷつぷつとしてきたら完成です。
砂糖やみりんを多めに入れると子どもも食べることができるくらいに苦みが抑えられます。
ふきのとう味噌は、焼きおにぎり、でんがく、クラッカー等のディップとしても美味しくいただけます。
たらの芽
風味
新芽の香りと爽やかな苦みが私たちを魅了する旬の味覚です。
収穫できる時期と場所
3月~GW頃まで、山道や自然の多い道路沿いでみられます。収穫するには危険ですが、高速道路沿いでも見かけますね。
とげの多い木です。また、背丈のあるものは無理をしないよう注意してください。
おすすめ料理
10㎝位未満のものは「天ぷら」で風味と食感を楽しみましょう。
大きく育ち、そのままでは食べにくい長さのものは「和え物」にするとよいです。
葉の部分のもっちり触感から根元のしっかりした食感と強い風味への移り変わりが楽しめます。
とげ
伸びたたらの芽にとげがついているものもあります。素手で触ると痛い位の硬さですが、加熱することで柔らかくなるので取り除かなくても大丈夫です。
「天ぷら」
1.下処理をする。
水洗いをしたら、たらの芽の根元を薄く切り落とし、下部にある硬い皮や汚れている皮を取り除きます。
※下記写真左のたらの芽に見える硬い皮は取り除きますが、写真右側の伸びた薄い皮は風味が強くて美味しいのできれいならそのまま残しておきます。
根元が太いものは火の通りをよくするために十字に切り込みを入れます。(下記写真 中央)
2.天ぷら粉をゆるめに作り、くぐらせて根元の方から入れて揚げます。
3.塩または薄めのつゆでお召し上がりください。
「マヨネーズがけ」
下処理をしたたらの芽を塩少々入れた湯で茹でて適度な大きさに切り、マヨネーズをかけます。
こごみ
風味
あっさりとしてクセがなく食べやすいです。また、あく抜き不要なので調理もしやすい食材です。
収穫できる時期と場所
3月から6月上旬頃まで。渓流沿いの湿った場所。質の良いこごみはぬかるみがあるので、靴底の高いスニーカーか長靴だと安心です。採る時には目の開いていないものを選びましょう。
おすすめ料理
繊維質が豊富で、しゃきしゃきとした歯ごたえを楽しむ料理がおすすめです。
「ピーナツ和え」
1.収穫したこごみは水洗いをしながら、丸い所も優しくほぐしてごみ汚れを落とします。
こごみの茎の角の部分に筋があります。そのままで問題ありませんが気になる人は取り除いてください。
2.根元の黒ずんだところを切り落とし、沸かした湯に塩を少々入れてさっとゆでます。鮮やかな緑色になったら1分位が目安です。
3.湯切りのあと流水で余熱をとります。水切りをしたら長いこごめは適度な大きさに切ります。
4.和えます。
キャンプなどでは手軽に料理をしたいですよね。市販の和えのもとや胡麻ドレッシングがおすすめです。
「卵とじの味噌汁」
こごみをさっとゆでて、適度な大きさに切ります。
だし汁に味噌を溶いたら溶き卵を加え、最後にこごみを加えます。
生のこごみをだし汁に入れて茹で、そのあとに味噌と溶き卵を入れることもできますが、加熱しすぎるとこごみの色が抜けたり全体的に緑かかった汁物になるので、食べきれる量で作ってください。
うるい
風味
茎の部分はクセがなくあっさりとしていてぬめりがあり、葉の部分のほろ苦さがアクセントになっておいしいです。
収穫できる時期と場所
4月から5月、湿地帯で採れます。
毒草との見分けがつけにくいため、収穫ではなく購入した方が安全です。
おすすめ料理
「酢味噌和え」
1.うるいの根元を少し切り落としたのち3等分に切り分けます。
2.湯を沸かし、塩ひとつかみとうるいを根元の部分から順に入れてさっと茹でます。
3.冷水にとり、しぼって水気を切ったら器に盛ります。
4.別途容器で、味噌+すし酢を加えてお好みの味に調整し、混ぜます。
5.3に4をかけて完成です。
「肉じゃが」
1.うるいは根元を少し切り落としたのち、1/2~1/3に切り分けます。
2.普段通りの肉じゃがをつくり、じゃがいもに味が染みたらうるいの茎の方を先に入れて煮込みます。
3.うるいの茎がしんなりとして半透明になったら、うるいの葉の部分を入れ、火が通れば完成です。
こしあぶら
風味
セリのような香りとやや強めの苦みがたらの芽とともに人気のある山菜です。
収穫できる時期と場所
4月から6月、ブナや雑木林でよく見かけます。
木の枝分かれしている所にある若芽を摘むのですが、すべてを採るのではなく次年度も収穫できるように少し残しておきます。
おすすめ料理
加熱することで苦みの元(あく)が抜けて食べやすくなります。「天ぷら」やほのかな風味を楽しむ「まぜご飯」がおすすめです。
下処理として根元にある皮をはかまといいますが、これを取り除き水洗いします。
「天ぷら」
溶いた天ぷら粉に塩少々加えてこしあぶらをくぐらせます。根元をもって衣をつけるとやりやすいですが、葉に衣がつきすぎないようにするのがコツです。
「まぜご飯」
1.湯を沸かし、塩をひとつまみ入れて洗ったこしあぶらをさっとゆでます。
2.冷水にさらして水気を切り、塩を適度に振りかけてなじませます。30分位置いたら細かく刻み、炊き立てのご飯に混ぜて完成です。
【収穫の前に参考リンク】
農林水産省 野菜・山菜とそれに似た有毒植物
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